アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2014-01-01から1年間の記事一覧

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #7

Man ist ja in der neueren zeit sogar so weit gekommen, daß man eine Philosophie des > begründen wollte, 新しい時代になって、 われわれは、 「かのように」の哲学を創出するところまで来てしまいました。das heißt, man sagte sich, それによれば、 …

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #6

Und da muß ich sagen, von zwei Eckpfeilern - namentlich auch des wissenschaftlichen Lebens - geht anthroposophisch orientierte Weltanschauung aus. ここで私は、 人智学が方向付ける世界観の拠り所となる (それはまた、文字通り學門の生命のそれで…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #5

Und um mich anders zu verhalten, muß ich erst etwas, das tief im Inneren meines Wesens ruht, aus diesem Innersten meines Wesens heraufholen. そして、 私が異なるように振る舞うためには、 まず私の内的本質の深部に憩う何かを、 私の本質の、 この…

バビロニア宗教、ユダヤ文化、アレクサンドロス

・・・バビロニア宗教の影響は秘術や魔術に陥った人々のサークルに限られていた。ユダヤ文化に精神的展開をなしうる機会を提供していたペルシア世界帝国のこの満ち足りた静けさの中に、アレクサンドロスが闖入したことによって、ギリシャ神話と哲学の、総じ…

ヘロデ大王とヘロデ・アンティパス

(1)通常「ヘロデ大王」(Herod the Great)と呼ばれるヘロデは前37年から前4年までローマの庇護の下にユダヤ王として在位した。(2)ヘロデ・アンティパスはイエスの時代にガリラヤ及びペレアの分封国守であったので福音書にたびたび登場する。イエスは…

熱心党

熱心党 Zealot [ゼロデ党とも呼ばれる]ゼロデ党の歴史的発生の時期は、ヘロデの息子アケラオの暴政下、パリサイ人ザドクと協力してローマに叛逆し暴動を起こしたガリラヤ人ユダの指導のもとに(行伝5:37)、紀元6年に創設されたものと考えられている。これは…

ダニエル・アラス著 野口雄司訳「ギロチンと恐怖の幻想」

山岳派(モンターニュ)の論理は、王という例外を怪物的なものによりよく変換する目的で、絶対君主制理論に固有の王の一身の神聖化という概念を再びとりあげる。九月二十一日に行ったグレゴワールの君主制の廃止を導く演説で用いられた方法では、「怪物が物…

聖書外典偽典1・旧約外典1(教文館、1975年初版)、他

今日の日本のキリスト教界が直面している大きな問題の一つであるグノーシスの問題の解明のために、新約外典研究の意義は重要であると考えられる。経外典に黙示文学的要素が強いことからも、今日の日本の、さらには世界の思想史的状況は、旧約外典・偽典、新…

橋川文三「「戦争体験」論の意味

・・帝国主義戦争・・戦争体験をマルクス主義のシェーマにあてはめることは、それはそれで一種の精神的作業にほかならないが、少なくとも、その作業は歴史形成の努力とは無縁だというのがわれわれの考えだからである。われわれは、マルクス主義の知識の中に…

サドカイ派、パリサイ派、エッセネ派、クムラン教団

・・・その後もシリアは主権を行使し続けた。デメトリウス一世はシモンに完全な租税免除と同時に独立を与えた。「〈セレウコス歴の〉一七〇年にイスラエルから諸民族の軛が取り除かれ、イスラエル民族は契約書や条約文に『大祭司、将軍、ユダヤ人の指導者シ…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #4

Anthroposophie appelliert an dasjenige, was ich nennen möchte intellektuelle Bescheidenheit. 人智学は、 私が知的謙虚さとでも呼びたいものに、 訴えかけるものです。Ich möchte öfter durch einen Vergleich klar, was ich unter intellektuellen Bes…

性差の街角にたたずむ二十一世紀の怪物 の影 時間が脱臼しているソフィア? と彼女の過失 が耀く十字架 上の磔刑大いなる天使エレレートは語る ライオンに似た傲慢な獣 について 上なる天と下なるアイオーン を隔絶する一枚の天幕 が隠す不滅性 を知りたい …

ハーピー

夏の闇の中で あなたの翼が なまめかしく動いて 湿った空気を撲つ かすかな音が聞こえる エンペドクレスによれば 世界がはじめて生成したとき そこには無数の怪物が たとえば動物の形をした人間や さまざまな動物の形をまぜあわせた怪物などがいて それらの…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #3

Und weil sie ihrem Grundwesen nach verschieden ist gerade auch von dem, was man heute gewöhnlich als das einzige Wissenschaftliche anschaut, deshalb wird sie in weiten Kreisen mißverstanden, wird ihr - man darf schon sagen - so übel mitges…

体積

みにくいものが肉体を持つと みにくいものの肉体が みにくいものは物理的に存在すると 僕に教えるのだ それは僕の右から 僕の肩を圧迫する 大きな肉である 生きた肉なのだ 黄色い歯につめを立て 赤い顔は不満の影を帯び 毛がぼうぼう生え 世界の体積の 何パ…

色彩のように物に貼り付いた思考(idea?) 「シュタイナー・哲学の謎」読書メモ

ギリシャ以前のエジプトや東方の世界認識は、 自己を世界有機体の一部として映像的にとらえるもので、 世界からの自己の独立を教える教育者としての"思考"は古代ギリシャに始まった。古代ギリシャ人にとっての思考(idea?)が現代人のそれとは全く異なること…

【数十万件のパブリックコメントで、川内原発再稼働という暴挙をとめろ!】提出しました。

以下、内容です。 技術的(テクニカル)という言葉には、 政治的、 実際的問題の意味があるので、 こんな書き方もいいでしょう。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆たかが一電力会社と関連する権益者の都合で、川内原発の再稼働をしてはならない。 以下理由を述べる。…

ガジュマルの気根が絡み合う 木ノ下闇には ケンムンが隠れている 「スブ、スブ、トホ、トホ」 村人は呪文を唱えながら通り過ぎる ケンムンはスブ(魚の一種)とトホ(蛸)が苦手なのだ 「スブ、スブ、トホ、トホ」 おまえの未来は世界亀の背中のヒビ割れから…

決闘(改)

ポットのお湯でインスタント珈琲を淹れていたら、舞台上の大時代的俳優のような大げさな身振りで何かを口走る安藤君を思い出し、それが“ゴーガンダンテス”のキャラクターと重なった。少し滑稽で愛すべき伊達男達。やはり死すべき運命だったのか。ゴーガンダ…

エンペドクレス的偶然世界

・・・ 目的にかなって生じたように見えるものも、 すべて偶然にそうなったので、 もともとそのように生成するのが偶然の運命だったものが、 一度そうなった状態で維持されているということなのか。 これはとくにエンペドクレスが強調した考えで、 それによ…

「目的を自然の事物そのものに内在するものととらえるアリストテレス」 ヘーゲル哲学史講義・アリストテレスの自然哲学

自然の理念をとらえるには、 その本質からして二つの観点が重要だとアリストテレスはいう。 一、目的の概念と、 二、必然性の概念です。 アリストテレスはいきなり事柄の核心をつかまえます。必然性か合目的性か、 というのは古くからある二律背反の項目で、…

希望

僕という川が”個人”の流れだけで流れているのだったら、そのかかわる流域の水が流れ込んでくるだけであったなら、それは穏やかでも、美しくも無いかも知れず、むしろ不安で満たされた水は生命から見放され死んだ流れになるしかなかっただろう。毎朝、死が顔…

自分に足りないのは真面目さなんだ。それが嫌われる理由。今朝ネトウヨ君*にメンションされて**、これは自分か!と思いました。生き別れの弟。ぼくが物心つく前に、貧しかった父母がサーカスに売り飛ばした双子の弟だ。其の頃は未だ役所もいい加減だったから…

驟雨

夏の雲の形をした激しい悲哀が 世界を包んだ すべて形無きものは虚しい あなたの悲しみには意味がある それは死せる都市に繁茂する 植物たちのように あなたの地下に埋もれた 祈りと欲望を 見えないものにする *夜は その白い顔を 美しく隠す かえした掌で…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #2

Darf man denn nicht sagen, meine sehr verehrten Anwesenden, わが敬愛するご臨席のみなさん、 こう言ってはいけないでしょうか?daß etwa seit drei bis vier Jahr hunderten durch dasjenige, was wissenschaftlich orientierte Weltanschauung genant w…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #1

ANTHROPOSOPHY, IHRE WESEN UND IHRE PHIROSOPHISCHEN GRUNDLAGENBern, 8, Juli 1920「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン、 1920年(大正9年)7月8日Meine sehr verehrten Anwesenden ! ご臨席の敬愛する皆様!Über Wesen und Aufgabe der …

"自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録(質疑#4)を読む独逸語の勉強#3

Es ist zu begreifen, daß man, wenn nur die einzelnen Phänomene anschaut, auf dem Standpunkt stehen kann, auf dem Haller gestanden hat, als er sagte: Ins Innere der Natur dringt kein erschaffner Geist, Glückselig, wem sie nur die äußre Scha…

"自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録(質疑#4)を読む独逸語の勉強#2

Wenn jemand einen einzelnen Buchstaben ansieht, so kann er sagen: Dieser einzelne Buchstabe weist auf nichts anderes hin als auf das, was seine Form ist, und diese seine Form kann ich nicht auf etwas anderes beziehen; sie sagt mir nichts a…

「形而上学はわれわれのアプリオリな認識を拡張しようとしているのである」 カント

V 理性のすべての理論的な学問にはアプリオリな総合判断が原理として含まれている1.数学的判断はすべて総合的である。1−a. 例(純粋数学):7+5=12. 人は二つの概念(7および5)のうちのどちらかに対応する直観をたよりに、 これらの概念を超え出…

夜は骸骨の顔 (改)

精神病院の秋は美しい ことに満月の夜は 誤解したりされたり悲しいが仕方が無い。 毒杯でも飲み干さなければ前に進めない。 そうして何かが死んで行く。 夜は夥しい骸骨の死の行進だ。 そのひとりひとりの顔が私の顔。哲学者がぶつぶつ歩きながらつぶやく先…