アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

創世記(第二稿)

十三番目の使徒が お砂場で遊んでいるイエスを訪ねたとき 幼子イエスは 父ヨセフの言いつけを忘れていたので 車座に座る十二人の灰に ジョウロから水をかけて 泥人形を作った後だった 「原公園の土を掘ってはいけない」 イエスは人形たちに息を吹き込んだ 紙…

シュタイナー講演録『人間の魂と動物の魂』1910(明治43)年11月10日#24

Das ist eine Auseinandersetzung des Menschen mit dem Geiste außerhalb dessen, was er erleben kann. これは、人間と靈との間のひとつの交渉であって、 人間には知ることができません。Das ist eine Auseinandersetzung in einer solchen Weise, daß die…

決闘(第四稿)

ポットのお湯でインスタント珈琲を淹れていたら、時代がかった演技的な身振りで『愛』を語る安藤君を思い出し、それが「ゴーガンダンテス」のキャラクターに重なった。少し滑稽で愛すべき伊達男達。やはり死すべき運命だったのか、ゴーガンダンテスのように。…

復活(「雨」改題・改稿)

白昼の屍は自らの力で復活する 降りしきる雨の中で あらゆる紙と文字を溶かしてしまう輝く雨の中で 白昼の屍は自らの力で復活する苔生す古代図書館の巨岩の圧力の下で 霧深いクスコの山頂で 自らの心臓を鷲掴みにしながら 白昼の屍は自らの力で復活する 溢れ…

シュタイナー講演録『人間の魂と動物の魂』1910(明治43)年11月10日#23

Das ist ja gerade das Bedeutsame in der Betrachtung des Menschenlebens, これこそがまさに人間の一生を観察する際に大事なことなのですが、daß der Mensch von der Geburt bis zum Tode fähig ist, neue Sprachen zu lernen, 人間が、 生まれてから死ぬ…

欲望

S博士によれば、特定の欲望が特定の臓器に関わるという。なるほど、考えてみれば、脳の欲望、眼の欲望、脚の欲望もある。生殖器や消化器の欲望だけでは無く。通常の意識がそれらを意識化できないだけなのだ。愛の欲望は高次の身体における心臓付近の「器官」…