アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2014-01-01から1年間の記事一覧

「人間は贖罪によつて救われるのであるが、贖罪は藭人以外なすことができない」 聖アンセルムス

だから、 既に明らかになつたやうに、 かの天上の國がどうしても人間によつて完成せられなければならないとするならば、 しかも今われわれが語つた贖罪が、 卽ちそれを爲すことができるのは藭だけであるが、 それを爲さなければならないのは人間だけである贖…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #22

Geradeso wie man, um ohne Täuschung an die Grenze der Naturerkenntnis heranzurücken, solches durchmachen muß, wie ich es jetzt geschildert habe, so darf man sich nicht nebuloser Mystik im gewöhnlichen Sinne hingeben, sondern man muß - wied…

「聖なる人間の方が悪い天使よりもその數が多くなければならないか否か」聖アンセルムス

天使のうちには堕落したものもあるが、 それらが堕落するよりも前には、 天使の定數は、 われわれが言つたやうに完全であつたとすれば、 人間が造られたのもただ堕落した天使の定數を囘復するためにほかならなかつたのであらう、 そして人間の數が天使の數よ…

創世記

十三番目の使徒が お砂場で遊んでいるイエスを訪ねたとき 幼子イエスは 父ヨセフの言いつけを忘れていたので 車座に座る十二人の灰に ジョウロから水をかけて 泥人形を作った後だった 「原公園の土を掘ってはいけない」 イエスは人形たちに息を吹き込んだ 紙…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #21

Und eine ganze Reihe von Vorstellungen, von denen man glaubt, daß sie aus dem menschlichen Inneren herausquellen, sind nichts anderes als eine Reminiszenz an das, was wir in früher Jugend durchgemacht haben. われわれが人間の内部から湧き出…

夜のリンゴ

民族=国家だとしたら、日本≠国家なわけです。日本≠民族だから。簡単だね。ぼくはそう言う意味で、民族主義者であり、国家主義者ではない。簡単だ。明快だ。民族主義者がアナキストであることに矛盾はない。個人の集合が社会であるように、民族の集合が国際…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #20

Wieviel weiß denn der Mensch schon von dem, was er, sagen wir in der Kindheit, da oder dort gehört hat ? 例えば子ども時代に、 そこかしこで聞いたことを、 われわれはどれだけ覚えているでしょうか?Er braucht nur einmal irgendwo auf einer Wiese…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #19

Der zweite wichtige Teil anthroposophischer Methodik besteht nun darinnen, daß man in einer anderen Weise, als das gewöhnliche der Fall ist, an das eigene Selbst heranrückt. 人智学の方法論における第二の重要な要素は、 通常の場合とは異なる仕…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #18

Ich weiß, wieviel man sagen kann gegen dieses Erleben, das an die Stelle des gewöhnlichen diskursiven Beweisens treten muß, allein nur schon, insofern sich das philosophisch rechtfertigen läßt - ich werde noch andeutend darauf zurückommen.…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #17

Subjektiv wird das, was ja des Menschen Bewußtsein ausfüllt, aktiver, als wir es sonst im Bewußtsein haben. 人間意識を満たすものが主観化(個性化)されますと、 それはわれわれが意識において元来所有している場合よりも能動的になるのです。Und da…

ランゲの首

すでに朝日の射す部屋には血の匂いが立ち込めていた。病気の猫の身体が血の分子になって部屋の大きさにまで拡大していたのである。エーテル化した猫の身体の中で、朝日を浴びるぼくの思念は集中と拡散を鼓動しながら、宇宙の生命の輪郭に触れようとしていた…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #16

Man sieht ja dasjenige innerlich seelisch in der Geistesschau, was am Leibe arbeitet, was den Leib konfiguriert. 霊的観照において、 われわれは、 肉体に働きかけ、 肉体を形作っていく内なる魂を、 見るのであります。Man sieht es an, und indem m…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #15

Mit anderen Worten, meine sehr verehrten Anwesenden, 敬愛するご臨席の皆さん、 今のことを言い換えるならば、man lernt das Seelische nicht durch Spekulation kennen, われわれは、 魂的なるものを、 思索によって知るのでは無いのであります。man ler…

天使が落ちてくる

大雨の後は 天の破れがまだ残っていて 天使が落ちてくることが多いのです場所は 雲の合間から 光が開いて 落ちているあたり小さい羽を バタバタさせながら 光の中を泳いでいるのが見えます双眼鏡を使ってください 距離と時間の関係から云えば 車か自転車を飛…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #14

In diesem Momente, meine sehr verehrten Anwesenden, ist es, wo man sich durch unmittelbares Erlebnis folgendes sagt - ich möchte es durch einen Vergleich andeuten. 今では、 わが敬愛するご臨席の皆さん、 我々は、 無介在の(直接的な)経験を通…

迷宮と星座

物質の迷宮。迷宮の深奥部には怪物が棲むという。迷宮のあらゆる細部は探索し尽くされ、怪物は数百年昔、退治されたはずであった。しかし今となれば、正直に、こう言うべきなのだ。われわれは遂に怪物に遭遇し得なかった、と。不在の王。その空虚な王座の上…

新種の魔女

この新種の魔女は、人々に不幸をもたらそうとするその悪意においては旧来の魔女と共通するが、しかし彼女らは今や彼女らの影の王、魔王(サタン)の意識的な指導のもとに統率され、かつ奉仕する故に、その悪意たるや旧来の魔女に比して倍加する危険性を帯び…

魔女の迫害を禁じた中世初期キリスト教会

そのような魔女観に、中世初期のキリスト教教界は真向から反対した。カール大帝によって招集されたパデルボルンの宗教会議(785)は、「悪魔にまどわされ、異教徒の信ずるごとく、男や女を魔女または魔男として、彼または彼女を死刑に処・・・」したものは死…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #13

Und wenn wir uns in dieser Weise durchgearbeitet haben durch Konzentration, durch Meditation zu einem Bewußtsein, das innerlich, im Intellekt, willentlich erstarkt ist, このようにして意図的に、 集中と瞑想によって、 内的に、 知性的に強化さ…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #12

Wendet man sie an, indem man alle mögliche Willensanstrengung hinkonzentriert auf einen solchen selbstgemachten Willensinhalt, dann erringt man nach einiger Zeit, このように自分で作り上げた意志内容に可能な限りのすべての意志的努力を集中させ…

薔薇

時間とは何だろうか? もし自分に肉体がなければ、時間はどこからやってくるのだろうか? 肉体の死を意識しないものにとって、時間は支配者では無い。古代ギリシャ神話における不死の神々の祖はクロノス=時間であった。神々の不死性は、しかし、クロノスの…

大都市に集まるルンペン・プロレタリアートの数は日一日と増して行くばかりだった。革命直前の頃、フランスの乞食の数は国民の二十分の一に達し、一千七七七年には概算百二十万いたそうである。パリでは総人口の六分の一以上にのぼり、十二万人もいたという…

自然物は自己内に自己目的をもつものと見なされるべきで、 観念的な統一体として前提された理念が自己を動かすのです。(ヘーゲルによるアリストテレス自然学講義)

ここには真の自然概念が見られます。 ある事物の自然(本性)とは自己同一の一般的なものであり、 それが自己からつきはなされ、 べつのものとして実現され、 再生される。が、 実現されたものは、 それとして根底におかれた目的ないし類一般であり、 実現さ…

聖ギロチン

同僚のK氏。夢の中の”私”にはこれから起こる怖ろしいことがわかっているらしい。夢を見ている”私”にはその怖ろしさだけが伝わってくる。それはおそらく地面を通して。肥満気味のK氏のズボンの股間が膨らんできた。”私”は、ああ、始まってしまったと思う。K氏…

悪い夢の記録

同僚のK氏。夢の中の”私”はこれから起こる怖ろしいことを知っているらしいのだが、夢を見ている”私”にはその怖ろしさが伝わってくるのみである。肥満気味のK氏のズボンの股間が膨らんでくる。”私”は、ああ、始まってしまったと思う。K氏の顔に激しい動揺の表…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #11

Es handelt sich darum, daß in dem Augenblicke, wo wir uns so auf solche Begriffe konzentrieren, in der Tat unsere leiblichten Vorstellungen, unsere Erinnerungsvorstellungen von allen Seiten- - wie wenn wir in einem Bienenschwarm wären und …

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #10

Das beginnt dadurch, daß man zunächst streng übersichtliche, einfache Begriffe - sagen wir zunächst solche, die man sich selber gebildet hat, irgendwelche Symbole oder dergleichen - in den Mittelpunkt seines Vorstellungslebens stellt. それ…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #9

Diese Meditation möchte ich Ihnen zunächst wenigstens dem Prinzipe nach schildern. この瞑想については、 少なくとも原理に即してだけでも、 お話しできればと思います。Das Genauere darüber finden Sie ja in der Literatur, namentlich in meinem Bu…

騎士

初めに秋の黄金の香気が届けられる 次ぎにシナイ半島南部 ベドウィン族のバンドが 終わる夏 冷たく暖かい 凸凹の雲 灰色の波に乗り 近づいて来る 街で一番高い塔に 登るわれら 世界に満ちてくる これは愉快な洪水だ 世界種子が目醒める ドクソメドーンドメド…

「人智学、その本質および哲学的根拠について」 ベルン 1920年(大正9年)7月8日;独逸語の勉強 #8

Der Geistesforscher, der Anthroposoph, versucht nun in einer ganz anderen Weise fertig zu werden mit diesem Begriff als die gewöhnlichen Philosophen. さて、 霊的探求者、 人智学者は普通の哲学者たちとは全く異なるやり方で、 この概念を探求する…