アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

新種の魔女

この新種の魔女は、人々に不幸をもたらそうとするその悪意においては旧来の魔女と共通するが、しかし彼女らは今や彼女らの影の王、魔王(サタン)の意識的な指導のもとに統率され、かつ奉仕する故に、その悪意たるや旧来の魔女に比して倍加する危険性を帯びていた。彼女らがその周囲の人々に加えんとする危害や不幸は、ついには結局全キリスト教の崩壊とサタンによる最終的なこの地上の征服を目指していると考えられていた。

 クルト・バッシュビッツ「魔女と魔女裁判ー集団妄想の歴史、第一部」川端豊彦・坂井洲二訳
 (法政大学出版局、1970年初版第一刷、1982年第10刷)