アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

聖アンセルムス ”プロスロギオン” の不思議な脳をくすぐられるような感触

始めとか終わりとか或は部分の結合とかを有つているもの、 及び私が既に言つたやうに、 或る處に、 或は、 或る時に、 全體として存在しないもの、 さう言ふものは悉くたしかに存在しないと考へられ得るものであり、 さう考へられる唯一のものである。しかし…

ヘーゲル"哲学史講義” A.プラトンの哲学  ”教養人の洗練、自由な態度とは”

対話中の人物たちのふるまいを表現する調子には、 教養人たちの高尚この上ない(アッティカふうの)洗練が見てとれます。 それを見ると、 自由な態度とはどういうものかがわかる。出てくるのは、 身の処し方を心得た紳士たちです。 礼儀正しいというだけでは…

ヘーゲル"哲学史講義” A.プラトンの哲学  ”哲学はひとつである”

・・・哲学の本質はかわることがなく、 後続の哲学者は閃光の哲学を自分のうちにうけいれるのが当然のことで、 ー かれの独自性はそれをどう発展させるかにかかっているということです。 哲学は芸術作品のような個別的なものではありません。 ☆ 哲学の土台を…

ヘーゲル"哲学史講義” A.プラトンの哲学  ”秘教的プラトン、秘教的アリストテレスに対してヘーゲルは異議を唱える”

(プラトン哲学を把握する際の)べつの困難をいう人がいて、 かれらによると顕教的な哲学と密教的な哲学があるという。 テンネマンはいいます。 「プラトンはどんな思想家にもゆるされる権利を行使して、 自分の発見のうち、 つたえるにふさわしいと思えるも…

ヘーゲル"哲学史講義” A.プラトンの哲学  ”ヘーゲルにとっての国家、世界精神”

・・・・ 国家体制をつくりだすには理論だけでは不十分だし、 国家体制をつくるのは個人では無い。国家体制とは、 歷史によってつくりだされる神々しいもの、 精神的なものなのです。国家体制をつくりだす世界精神の力にくらべれば、 一個人の思想など無にひ…

ヘーゲル"哲学史講義” A.プラトンの哲学

プラトンもソクラテス派のひとりです。かれはソクラテスのことばを傾聴した友人たちのなかでももっとも名高く、 世界の中心が意識にあり、 意識こそが世界の本質だというソクラテスの原理を正しくとらえた思想家です。すなわち、 絶対的なものは思想のうちに…

"Das Verhältnis der Anthroposophie zur Naturwissenschaft - Grundlagen und Methoden" "自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録を読む独逸語の勉強#37

前回の続きーWenn man das Charakterisierte im Bewußtsein hat, weiß man: Es ist eine Realität. 私が述べました意識の特質を得た人は、 これはひとつの現実であることを知るのです。Und wenn jemand sagt, das sei vielleicht eine Selbstsuggestion, こ…

"Das Verhältnis der Anthroposophie zur Naturwissenschaft - Grundlagen und Methoden" "自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録を読む独逸語の勉強#36

前回の続きーUnd ebenso ist es mit dem, was in einer gewissen Weise als etwas Konstruktives in uns von einem Zukunftszutand der Erde auftauchen kann. 未来の地球の状態に関しても、 人間の内側で、 何か建設的なものが、 確定的な在り方で浮上でき…

"Das Verhältnis der Anthroposophie zur Naturwissenschaft - Grundlagen und Methoden" "自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録を読む独逸語の勉強#35

前回の続きーEs ist nichts anderes als eine Erweiterung, als eine Erhöhung derjenigen Kraft, die sonst unsere Erinnerungskraft ist, それは、 そのままであればわれわれの記憶力であるような力を、 拡張し、 高めることに他なりませんが、wodurch der…

ツイートの記録

☆三月十七日 日曜日【お知らせ】今日夕方、安藤喜一郎君を偲んで、語り合う席をもうけます。どなたでも歓迎。主宰は日本変態党です。会費1200円程度。 http://standard.navitime.biz/renoir/Spot.act?dnvSpt=S0107.2074 … … 17日(日)午後4時、Cafe Miyama 高…

鳥が飛ぶ 狂った遠近法の中を 風の中を 鳥が飛ぶ世界の延長の涯ての 燃え尽きる時間の縁を 鳥が飛ぶ風の中に揺れる陽炎 歷史の消失点を探す 金色の瞳を見開いて 鳥が飛ぶ重力の支配 否定の霊たちを震撼させる 怖ろしい叫び声をあげながら 鳥が飛ぶ 鳥が飛ぶ …

安念潤司電気料金審査専門委員会委員長 と 米倉経団連会長

以下、メモしておきます。 -----原発停止は違法=安念委員長が見解------- 「原発を再稼働させるのは完全に適法。国が再稼働してはいけないと言う方が違法だ」。経済産業省の電気料金審査専門委員会の安念潤司委員長(中央大法科大学院教授)は、関西電力と…

"Das Verhältnis der Anthroposophie zur Naturwissenschaft - Grundlagen und Methoden" "自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録を読む独逸語の勉強#34

前回の続きーIndem der Mensch tatsächlich verbunden war mit alle dem, was Vergangenheit ist, nur in einem umfassenderen, in einem ganz anderen, in einem geistigeren Sinne verbunden war mit dem, was Vergangenheit ist, われわれが実際に、 過去…

"Das Verhältnis der Anthroposophie zur Naturwissenschaft - Grundlagen und Methoden" "自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録を読む独逸語の勉強#33

前回の続きーUnd geradeso wie in unseren gewöhnlichen Leben wir ja auch nicht bloß dasjenige wissen, was uns eben in dem Augenblick sinnlich umgebt, われわれは、普通の生活の中で、一瞬の間だけ感覚の対象として自分の周囲にあることなど、少しも…

トマスにおける人間の自由の根拠としての理性的自然本性

ところで、人間の自然本性そのものに属し、したがってまた堕罪によっても失われず、したがってまた恩寵のもとでもとどまるのが、人間の理性的あり方である(大全2-1.85.2参照)。そして人間の理性的自然本性には、知性的認識能力である理性と、理性が捉える…

科學の鉄砲玉が届かない遠方の敵を撃ち殺したつもりになっているだけなのです。

珈琲とココアを同時につくったら、どこからか、質の良いベーコンの匂いがしてきた。こういう錯覚もあるのかな。空腹でもないのですが。今、読んでいるのですが、すごくわかりにくい。日本語で論じること自体がむずかしいのかな? ただ、シュタイナーの問題提…

寝る前と起きて直後のツイートを観察すると、自分が何に反応するかが良く分かります

荒木優太 ‏@arishima_takeo キリスト教では人間は理性をもつ存在であり、動物より上位に位置づけられるという階梯秩序観があるので、「近ごろの人間は動物化している」などという言葉が批判的意味をもつのですが、近年の分子生物学や動物行動学の研究によっ…

詩的直観とオカルティズムの符合:木原孝一における空間としての時間

ところで、時間とは三次元空間に密接した第四次元の空間である。 時間の存在は空間と共にあり、空間のないところに時間は存在しない。 いわば、時間は、過去、現在、未来の空間にほかならない。 三次元までの空間が眼のとどく空間であるとすれば、不可視な奥…

春に寄せて

春の女神が 長い美しい指で 陰鬱なワルツを奏でるとき 私の五臓六腑はあなたのピアノです傾いた日の金色の光 あなたの長い髪が私の頬をなでるとき 私の心臓の奏でるイ短調の鼓動に耳を寄せてください朝露に濡れた原っぱで あなたの陰毛を拾いました

"Das Verhältnis der Anthroposophie zur Naturwissenschaft - Grundlagen und Methoden" "自然科学に対する人智学の関係ー基礎と方法"より、1920年6月20日シュツットガルトにおける講演録を読む独逸語の勉強#32

前回の続きーDas ist es, worauf man kommt, wenn man die gewöhnliche wissenschaftliche methode umwandelt in Erlebbares. 通常の学問の手法を、経験可能なものに変換すれば、このようになるわけです。Denn, sehen Sie, der Mensch ist tatsächlich wie e…

魂という神殿について(マタイによる福音書第二十一章第十二節)ーエックハルト説教集[説教1]

もしこの神殿がすべての障害から、 つまり自我性と無知から自由になるならば、 この神殿は、 造られざる神ただひとりのほかは何ものも同じ輝きをもって出会うことのできないほどに、 神の創造したすべてのものを超えて、 そのすべてを貫き、 美しく輝き、 純…

聖アンセルムス「プロスロギオン 第十六章 神が住みたまふところ、それは"近づきがたい光"である」

まことに、主よ、 汝の住みたまふところは「近づきがたい光」である。 何となれば、そこに汝をはっきり見るために、 その光の中に入り得るものは、固より他にないからである。 まことに私もその光を見ないが、 それはその光が私にとって、餘りにも強きにすぎ…