アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

夢魔(第三稿)

マルキオンは死なない 夢魔君の脳髄をストローで吸いたい そのときぼくの頭上に広がる君の歌声 それは青空を満たすほどに失われた天国である物の裏側 影こそが美しい もどかしげな愛の手つき そしてぼくの掌を覆う十字架 それは神秘家の徴であるマルキオンは…

黄金律(第二稿)

同情も慰めも不在の荒野を彷徨う 傷ついた犬の幻を追って 実在しない老婆が教える泉の水を飲んでしまう 行方知らずの娘は洞窟の老婆? 時間と経験の洞窟で死んだ老婆はデンマークの城で目覚める 新しい少女として 犬だけが傷を負ったままだ 荒野の父は過去に…

惑星(第二稿)

詩と死王 恐怖こそが問題だった 夢の皮を一枚一枚めくっていくだけではすまされない それは夜の街だ 凍える肉體 月光こそが恐怖だぼくの頭のなかには海があって ひとつの惑星が浮かんでいる なんて余白の多い惑星だろう 孤独な惑星は余白に書き込まれる言葉…

惑星

詩と死王 恐怖こそが問題だった 夢の皮を一枚一枚めくっていくだけではすまされない それは夜の街だ 凍える肉體 月光こそが恐怖だぼくの頭のなかには海があって ひとつの惑星が浮かんでいる なんて余白の多い惑星だろう 孤独な惑星は余白に書き込まれる言葉…