アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2016-02-16から1日間の記事一覧

黄金律(第二稿)

同情も慰めも不在の荒野を彷徨う 傷ついた犬の幻を追って 実在しない老婆が教える泉の水を飲んでしまう 行方知らずの娘は洞窟の老婆? 時間と経験の洞窟で死んだ老婆はデンマークの城で目覚める 新しい少女として 犬だけが傷を負ったままだ 荒野の父は過去に…

惑星(第二稿)

詩と死王 恐怖こそが問題だった 夢の皮を一枚一枚めくっていくだけではすまされない それは夜の街だ 凍える肉體 月光こそが恐怖だぼくの頭のなかには海があって ひとつの惑星が浮かんでいる なんて余白の多い惑星だろう 孤独な惑星は余白に書き込まれる言葉…