アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

大都市に集まるルンペン・プロレタリアートの数は日一日と増して行くばかりだった。革命直前の頃、フランスの乞食の数は国民の二十分の一に達し、一千七七七年には概算百二十万いたそうである。パリでは総人口の六分の一以上にのぼり、十二万人もいたという。・・・本田喜代治「フランス革命史」
  
二十一世紀
日本では
人々は乞食になる前に自殺してしまうので
自死者たちの総計を勘定に入れなければなりません
すると絶対数では
革命前夜フランスに及ばずといえども遠からず
自死者たちがもし乞食になっても生きていたとすれば

やはり「戦後民主主義革命」というものがあって、国民の権利も、「人民」としての意識も、高められてきた一定期間があったのだ。その事実を前提としない限り、激烈な「反革命」としての現今の安倍自民体制からの反撃は理解できない。こう言う構図の取り方は旧弊だと思われるかも知れない。しかし、この点を最も明晰に認識していたのは、他ならぬ安倍自民的勢力だったのだ。我らが殆ど空気のように「戦後民主主義」を享受している間、彼らは切歯扼腕していたのだ。彼らの計画的犯行はすばらしい。オセロゲームのように、我らの白い石は、彼らの黒い石に置き換えられていく。この黒い時代に生まれてくる者たちの勇気を讃えよ。闘いの時代を選んだ君たち。力強い同志たちよ!

 ”God left this place long time ago”
 神は昔この地を見捨てた

神の掌を滑り落ちて
闇の中に落ちて行った
一冊の詩集のように 
日本列島は今
夜の中にある

世界の夕暮れのように
聖ギロチンの流血は内攻し
近代の夜明けを朱く染めた


急速に世界の焦げ行く匂い