アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

自分に足りないのは真面目さなんだ。それが嫌われる理由。今朝ネトウヨ君*にメンションされて**、これは自分か!と思いました。生き別れの弟。ぼくが物心つく前に、貧しかった父母がサーカスに売り飛ばした双子の弟だ。其の頃は未だ役所もいい加減だったから戸籍も無い。彼と僕とはその情熱が似ている。

限り無く空回りしていく情熱が。そして無駄な努力。意味のないことにのみ傾倒する性癖。安易な生活態度。そして決定的なことは、その真剣さの欠如。戦前に書かれたイギリスのオカルト本で、間違えて人間以外の魂が母の子宮に入って生まれてくる例を読んだことがある。きっとそれだ。人間以外の魂。

たとえば、河童とか、たぬきとか、ウミヘビなんか。。。 人間らしい真剣さが理解出来ないのは、当然です。そういう存在だと思えば、いろいろなことに納得がいく。みんなが真剣になればなるほど、疎外される存在。自分の理解を越えているのだから仕方がない。顔からしてふざけているのだ。

服装とかも、どうしても普通にはなれない。社会に溶け込むことが密かな願望、というより、熱烈な願いなのだが、ある年齢になると、それが無理だと言うことを悟る。

開き直るわけでも無く、ただ、孤独を恐れ、人びとのなかに入って行こうとするのだが、しかるべきシチュエーションにおける真剣さの欠如が、常に決定的に作用して、ものごとをしくじってしまう。

   ☆

弟よ。
どこにいる? 
ぼくは君に会いたいのだ。
君の魂は人間かい?


(注*)ネトウヨとは、インターネット右翼の略称。インターネット上に発表・吐露されたリベラルな意見に対し、強い反発を感じ、感情的なメンション(注**参照)を飛ばす人びと。

(注**)ツイッター用語。ツイッターとは、ソシアル・ネットワーキング・サイト(SNS)のひとつで、インターネット上で、面識の無い不特定多數の人びとが、社会的あるいはまったく個人的なつぶやき・意見を吐露したり、それにコメント(メンション)したりすることができる。