アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2014-08-19から1日間の記事一覧

ダニエル・アラス著 野口雄司訳「ギロチンと恐怖の幻想」

山岳派(モンターニュ)の論理は、王という例外を怪物的なものによりよく変換する目的で、絶対君主制理論に固有の王の一身の神聖化という概念を再びとりあげる。九月二十一日に行ったグレゴワールの君主制の廃止を導く演説で用いられた方法では、「怪物が物…

聖書外典偽典1・旧約外典1(教文館、1975年初版)、他

今日の日本のキリスト教界が直面している大きな問題の一つであるグノーシスの問題の解明のために、新約外典研究の意義は重要であると考えられる。経外典に黙示文学的要素が強いことからも、今日の日本の、さらには世界の思想史的状況は、旧約外典・偽典、新…

橋川文三「「戦争体験」論の意味

・・帝国主義戦争・・戦争体験をマルクス主義のシェーマにあてはめることは、それはそれで一種の精神的作業にほかならないが、少なくとも、その作業は歴史形成の努力とは無縁だというのがわれわれの考えだからである。われわれは、マルクス主義の知識の中に…

サドカイ派、パリサイ派、エッセネ派、クムラン教団

・・・その後もシリアは主権を行使し続けた。デメトリウス一世はシモンに完全な租税免除と同時に独立を与えた。「〈セレウコス歴の〉一七〇年にイスラエルから諸民族の軛が取り除かれ、イスラエル民族は契約書や条約文に『大祭司、将軍、ユダヤ人の指導者シ…