アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

漫画のような時代 地震兵器のはなし

  オーム真理教事件で、世間はその背後にある彼らの世界観があまりにも漫画チック(死語か)だったので驚かされたが、その少年漫画的な想像力が世界を変えてしまうこと自体を漫画にして儲けたのが「20世紀少年」の作者(浦沢+長崎・他)だった。しかし、麻原教祖と同年代の者たち、当時(1960-70年代)の少年漫画雑誌文化の過剰とも言える豊穣さを知る者(私もそのひとり)は、それが結果的にあのくらいの事件を引き起こしたとしても、驚くに値しない、大いにあり得ると、考えたくなるのだ。当時の少年総合誌としての漫画雑誌がこどもたちに与えた莫大な影響力を侮ってはいけない。
  しかし、彼らの主張した「地震兵器」の存在は、もの笑いの種だったはずだ。私は当時、あの事件を直視することを拒んでいたので、確かな記憶ではないのだが、オームと地震兵器については同僚から昼飯時に聞いたはずだった。当時の私は、地震のエネルギー自体を兵器が与える仕組みを考えた。それほどのエネルギーの発生は今の所核兵器によるほか無い。つまり、地震兵器と言っても、けっきょくは現行の核兵器のエネルギーのレヴェルに留まるので、大津波を引き起こすようなエネルギー規模の地震兵器の作製は困難だと思っていた。しかし、今になって考え直すと、地震は、プレートの最も不安定な部分を選んで、単にその力の平衡を崩すことだけでも、引き起こせるわけで、それに必要な引き金として必要な程度のエネルギーなら、通常の核兵器で十分かも知れないと思うようになった。さらに、福島に停泊していたことで、その存在を知った観測船「ちきゅう」には、地殻を貫いてマントル層まで到達可能なドリルが搭載され、日本列島近海のいたるところに彼らが掘削した穴が空いているらしいことも知った。そのくらい深いところで核爆発を起こせば、十分効果的にプレート間の力の平衡を崩すトリガー(引き金)としての役割が果たせる可能性は高い。その結果、どの程度の地震になるかも、想像はできる。そのような核爆発を、同時にいくつかの地点で起こせば、ちょうど、ダイナマイトで山を崩すようなもので(あるいは、登山者の不注意な一歩が雪崩を誘発させるようなもので)、困難とは言えなくなる。つまり、「ちきゅう」のようなマントル層まで達する掘削技術と核兵器を併用すれば、巨大な人工地震を引き起こすことは、現在の技術水準で十分可能であると、判断できる。
  人工地震は空想の産物ではなく、早くも1957年には、茨城で震度5の発生に成功して、読売新聞の記事になっている。1984年には、人工地震の震度が大きすぎて新幹線のダイヤが乱れたことが、同じく読売の記事にある。
  いろいろなことが同時に起こって、何が真実で、何が嘘か、分かりにくい世の中になった。政府の差し金か、自主規制か、シガラミか、ネットやツイッター上の突然の記事の削除・消失の報告も聞かれるようになったが、むしろ、削除される根拠が何かあると疑わせる結果になるのは当然であろう。地震兵器・気象兵器の話一般には、確かに、今の科学技術でそこまでできるのか、信じられないようなこともあるかもしれない。私は詳しく見ていないので分からない。しかし、普通の理科系の教育を受けた人間でも、ここで紹介したシナリオなら、常識の範囲内で、十分あり得ると考えざるを得ないのではないだろうか。ちなみに、これは私のオリジナルではなく、「徒然なるままに・・・」さん、その他からの情報を自分なりに書き直しただけのことである。オームの頃のように漫画だ、バカらしいと笑っていられた内は良かったのだが、今の状況は、政治状況も含めて色々なことがうまく重なりすぎていて、首をひねらざるを得ないのである。ちなみに、未だに続く余震自体は、このような大地震が起きた後の地盤の不安定さの解消として考えられる範囲のことではないかと思う。いずれにせよ、津波も、地震も、悪意のある他者によって恣意的に引き起こされる可能性さえ考えざるを得ない以上、日本防衛の意味でも、速攻で、原発停廃止処分を進めなければ、日本人滅亡の危機は去らない。自衛隊幹部・防衛省も、地震兵器のことは考えに入れておいた方が良い。