秋が去るとき
世界は冷たい水で満たされたようになり
夥しい光の矢に射貫かれ
われわれの肉体は
魂を置き忘れそうになって
慌てて舞い戻る
紫色の地球に
ただし歩いて
死の飽食
死の飽食
死を食べ続けて
これ以上食べきれなくなったときに
人は死ぬのだ
カント・ラプラスの星雲説
ただし今度は地球の側から
死んだ営業マンは眺める
太陽系生成における夥しい会計的錯誤に神々が気づいていないことは実に愉快だ
土星紀、物質属性は未だ存在せず、ただ熱だけがあった。
熱、或いは火、動き回る熱たち。
つまり、始めに熱があった。
熱とガスの結婚、それが太陽紀の始まりである。
火と熱の世界に雨が降り始める、月紀開闢。
地球紀、太陽の離脱、固化、地のエレメント。
穏やかな象のような細い目で
君はこの地上に何を見ていたのか?
君の顔を赤く照らしていた月紀の残照
君の美しい声から夥しい数の如来が出現したとしてもぼくは驚かなかっただろう
☆
Nさん、次の納品はいつですか?