アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2015-10-02から1日間の記事一覧

「死の経済學」と空爆の思想

内橋: 戦時のKill-Ratio、平時のDeath-Ratio。通底しているのは、人間の「生命」をも「効率」という天秤にかけて篩い分ける手法ですね。「最小の費用で最大の効果を」という冷厳な合理主義は、戦時下でも平時でも、そして人間の生命も生存条件も、決して例…

ナチズムは死なないことについてのメモ#3(創成期ナチス党と大衆の気分)

当時のナチス党の活動には、後年のナチスの恐怖政治を認知できるような徴候があったであろうか、とフェルプスはたずねる。たしかに、この時代からナチス党の集会は暴力に支配されており、反対派に対するテロルははげしかった。途方も無い嘘でかためられた毒…

ナチズムは死なないことについてのメモ#2(創成期ナチス党におけるヒトラーの演説)

大衆はヒトラーやナチス党の演説のどのような個所に拍手喝采したであろうか。フェルプスによれば、第一にはユダヤ人に対する攻撃。ついで、臆病でかつ腐敗した政府に対する攻撃。つぎは、革命を起こした「犯罪人」、ヤミ商人や暴利行為者、ベルリンからの分…