アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

2012-06-08から1日間の記事一覧

そしてソフィストへ - 存在と対立する個別的意識に落ちた普遍・普遍的なものの否定としての個別化・それ自体である存在の廃棄 

・・・・精神は自分以外のところに本質を探す必要は無く、自分自身のうちに探せばよい。これまで自分とは違うものと見えていたものが実は思考なのであり、本質はむしろ意識そのもののもとにあるからです。が、存在と対立するこの意識は個別意識です。そして…

目的因と外的原因 - アナクサゴラスの蹉跌・ヘーゲルの理念と目的論

・・・・プラトンはここで二つの原因、つまり、目的因と外的原因(化学的過程、機械的過程、等々)を明確に対比し、意識をもった人間の事例に即して二つを混同する愚を指摘しています。アナクサゴラスは目的因を立て、そこから出発するかに見えながら、それ…

ヘーゲルと有機体思想 - 概念そのものが実在の形をとる

・・・・それは確かに経験の示すところで、それぞれの性質が自立していると言える。が、それは実在上のことで、概念からすれば、それぞれが関係し合い、切っても切れない内的なつながりができています。例えば生物に見られるつながりがそれで、そこでは概念…