アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

パウロ「コリントの信徒への手紙 一 第十五章」(新共同訳)より「自然の命の体が蒔かれて、 霊の体が復活するのです」

20
しかし、
実際、
基督は死者の中から復活し、
眠りについた人たちの初穂となられました。

21
死が一人の人によって来たのだから、
死者の復活も一人の人によって来るのです。

22
つまり、
アダムによってすべての人が死ぬことになったように、
キリストによってすべての人が生かされることになるのです。

23
ただ、
一人一人にそれぞれ順序があります。
最初にキリスト、
次いで、
キリストが来られるときに、
キリストに属している人たち、

24
次いで、
世の終わりが来ます。
そのとき、
キリストはすべての支配、
すべての権威や勢力を滅ぼし、
父である神に国を引き渡されます。

25
キリストはすべての敵をご自分の足の下に置くまで、
国を支配されることになっているからです。

26
最後の敵として、
死が滅ぼされます。

 ☆

40
また、
天上の体と地上の体があります。
しかし、
天上の体の輝きと地上の体の輝きとは異なっています。

41
太陽の輝き、
月の輝き、
星の輝きがあって、
それぞれ違いますし、
星と星との間の輝きにも違いがあります。

42
死者の復活もこれと同じです。
蒔かれるときは朽ちるものでも、
朽ちないものに復活し、

43
蒔かれるときは卑しいものでも、
輝かしいものに復活し、
蒔かれるときには弱いものでも、
力強いものに復活するのです。

44
つまり、
自然の命の体が蒔かれて、
霊の体が復活するのです。
自然の命の体があるのですから、
霊の体もあるわけです。

45
「最初の人アダムは命のある生き物となった」と書いてありますが、
最後のアダムは命を与える霊となったのです。

46
最初に霊の体があったのではありません。
自然の命の体があり、
次いで霊の体があるのです。

47
最初の人は土ででき、
地に属するものであり、
第二の人は天に属するものです。

48
土から出来た者たちはすべて、
土から出来たその人に等しく、
天に属する者たちはすべて、
天に属するその人に等しいのです。

49
わたしたちは、
土からできたその人の似姿となっているように、
天に属するその人の似姿にもなるのです。

 ☆

パウロの説く”死者の復活”の意味は、きわめて神智学的です。「霊の体で復活するのです」。分かち書きにしてみると、詩的な表現が続いて、これを読んだ信徒の感激を想像してしまう。パウロ何者ぞ? シュタイナーによる解説はまだおあずけです。焦ってはいけない。

昔の人(印刷術普及以前)みたいにテキストを写す(と言ってもパソコンでタイプですが)と、読み飛ばしているのとは違う速度で言葉がやってくるので、あたかも、言葉と一緒に歩いている感じになって、ようやく理解に近づける、ということがありますね。時間はかかるけど。