アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

キリスト教徒による異教的芸術の破壊 ー ルーサー・リンク著 高山宏訳「悪魔」

ヴァザーリがその『芸術家列伝』(二版、1568年)の序文に痛烈な皮肉をこめて書いているとおり、キリスト教は、

激しく、
また油断無く、
あらゆる罪のしるしの破壊と根絶に精を出し、
そのために、
卓越した彫像・・・・
〔や〕無数の記念物、
碑銘など、
古代世界の異能がほめたたえたすばらしい人々を記念したものの悉くを破砕し、
廃棄した。

キリスト教徒たちの〕途方もない狂熱のせいで芸術世界は手ひどい破壊を蒙り、
やがてめちゃめちゃになっていった。

ルーサー・リンク著 高山宏訳「悪魔」(研究社出版株式会社、1995年・平成7年)