アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

昼の月

昼の月の視えない下半身に
巻きつく
藤の花開く
樹冠を踏みしだく
雲の脚は美しい

八雲立つ
α崩壊
すべて革命とはそのようなもの
ニュートンのジェット・コースターに乗り
ハイゼンベルグが壁を抜けるとき
私の足の裏に屹立する弦楽四重奏曲
倍音を聞き分ける弥勒の耳
説法が昼のサイレンのように鳴り響く
ここはルビヤンカ監獄
百億年経ったら帰ってくる
懐かしきα粒子たちよ!