アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

夫れ然り革命は天なり、 人力に非ざる也。

夫れ然り革命は天なり、
人力に非ざる也。

利導す可き也、
製造す可きに非ざる也。

其來たるや人之を如何ともするなく、
其去るや人之を如何ともするなし。

而して吾人人類が其進歩發逹を休止せざるを希ふの間は、
之を恐怖し嫌忌すと雖も決して之を避く可からず、
唯之を利導し助成し、
以て其成功の容易に且つ平和ならんことを期すべきのみ。

社會黨の事業や唯如此きを要す、
曷んぞ漫に殺人叛亂を以て、
平地に波を揚げて快とする者ならんや。

幸徳秋水「社會主義神髄」第六章 社會黨の運動 より

秋水の革命論には、極めて東洋的かつ神秘的な趣を感じ取ることができる(夫れ然り革命は天なり、人力に非ざる也)。彼の先祖には、京都の陰陽師がいるらしい。この辺が私には興味深いので、少しずつ読み進むのが楽しみです。