アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

明るい冬の午後を祝す

詩は
八千の妹と
八千の弟と
八千の乳房と
八千の骸骨から成り立つ

明るい冬の午後
カルマが成就し

言葉が地面から生えてくる
あらゆる死体の上に
言葉が巡らす菌糸を愛でよ
言葉は
明るい冬の午後
老人に刈り残された茸である

八千の樹木が私の死骸の上に生える
八千の父が特攻し
八千の兄が殉教し
八千の母が地球の重荷を背負うとき

八千の姉が臨在する
世界の午後の光のなかで
八千のカルマが成就する