アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

携帯電話が機能しない夢

兄の家の前。
リアリズムではなく、幾何学的な、今風の芝居のセットか、書き割りのような感じ。
その簡易化された芝居のセットのような、住宅街の角に、気がつくと、やくざが見張っている。
一人目は顔でやくざだと分かる。
はっと思った次の瞬間、兄の家を見張っているやくざが四五人はいることに気がつく。
二人目は、その服装で分かる。
典型的なやくざ好みのスーツで、内チョッキの縦縞が見えた。
私は次女と兄の家を訪問するつもりだったらしい。
恐ろしくなり、急いで逃げながら、携帯電話で兄に連絡しようとするのだが、兄の連絡先が表示されない。
近所の宿に逃げ込む。
薄暗い。
そこで、8ミリ映写機の映像のように長女が幼稚園くらいだったときの像が映った。

人を殺した人は顔で分かる。そう次女の友人が言ったそうだ。この間デモで出会った人が、そういう顔だったと。私が知る人を殺した人は、最近では、Jさんだった。夢のやくざの顔が、人を殺した人の顔だった。携帯電話が機能しない夢は、前回も見ている。連絡がうまくできない状態。人智学を学んでいると、どうしても、前世での人間関係を考えてしまう。寝る前に、ある人との前世の関係を考えていたのである。夢が答えたように思った。シュタイナーのカルマ論は、きちんと研究していないのだが、今までの知識から言えば、普通、転生の際、性が入れ替わるという。出会う時の年齢も、前世の出会いを補完するようになるらしい。

夢とは誠実に向き合うべきだ。そうしないと、夢も語らなくなってしまう。