2012-10-14 秋が歩いて来る 雲が流れるとき 君の脳髄に立つ感情の荒浪風が吹くとき 君の唇に浮かぶ微笑の冷たさ世界は透明な水の中に沈んでいる 秋が耳の後ろでささやく 薄青い世界が君を取り巻いている 樹々は声をひそめる君の心の中の洪水は去った橄欖の枝を咥えた 赤い天使が ざぶざぶ水に浸かりながら 歩いて来る秋です