アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

大日本三千年紀研究會のためのメモ 「トーマス・ミュンツアー:ドイツ農民戦争と革命の神学」より、「農民戦争・宗教戦争の前提としてのローマ教会によるドイツ人の搾取」

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教皇制は、中央集権的な民族国家が形成されたところでは、どこでも、経済的・政治的・イデオロギー的勢力を失っていた。だからこそ、経済的には強力であるが、政治的には弱体な、ドイツのような国に関心を向けていたのである。ドイツは引き続き、教皇庁の主要な搾取対象となった。

ウルリッヒ・フォン・フッテンは、ローマ教会を大きな穀倉にたとえて、この穀倉には、教皇庁が、この地上で略奪した全てのものが寄せ集められている、と言い、貪欲な穀蛾はまず、ドイツ国民の血を吸い尽くし、次に、肉をかみさき、今や、一番内部の骨までも食い破ろうとしている、と述べている。

マルティン・ルターは「どうしてわれわれドイツ人は、このような強奪と搾取を受ける羽目になったのか、フランス王国は、かかる事態を防ぎ得たのに、何故、われわれドイツ人は、甘んじて馬鹿にされ、愚弄されているのか。」と問いかけた。

「トーマス・ミュンツアー:ドイツ農民戦争と革命の神学」 マンフレート・ベンジング、田中真造訳(未来社

ローマ教会=アメリカ、ドイツ人=日本人と置き換えて見ると、今の日本の状況との相似形に驚かされます。

戦後の日本が、イデオロギー(文化思想)的にも、本家アメリカが唱える「民主主義国家」の分家として存在してきたこと。現在、経済的危機にあるアメリカが、日本を永続的な搾取の対象として固定化しようと努力していること。教会・坊主(霞ヶ関官僚)がローマ教会(アメリカ)の権威を利用してドイツ農民(日本国民)を搾取してきたこと。