アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

蛇と放射能

風邪で寝ていて、夕方に見た夢。

家の庭で、蛇が一匹、目の前を通りすぎる。蛇は落ち葉と枯れ枝の堆積の中に紛れ込む。その正面に回ってのぞき込むと、三匹の蛇が潤んだような生き生きした状態で頭を出していた。鮮明な夢。

伝説によれば、ローマ皇帝ドミティアヌスは聖ヨハネに死刑を宣告し、一度は油の煮えたぎる釜で揚げ物にしたが、ヨハネの身体に火傷一つ負わせることが出来なかった。二度目は、毒杯を飲み干させた。この時、飲み物のなかの毒が蛇と化して分離して逃げ出したたため、ヨハネは無事だったと云われている。生き延びたヨハネは晩年、黙示録を書き残す。

Signs & Symbols in Christian Art (Galaxy Books)

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蛇は再生の象徴でもある。風邪が良くなる回復期の夢と云う気もしたが、庭の落ち葉と枯れ枝の山は、私の家の周りでも特に放射能が高いのではないかとかねてから気にしてきた。以前池だった場所で、水が其処に集まる仕組みなのである。その部分から私をうかがう三匹の蛇は、ヨハネ伝説にあるように、(放射能の)毒を示しているのかも知れない。

今年は初夢から蛇の夢を見続けてきた気がする。その意味は決して一元的なものでは無いだろうが、上のような解釈に従えば、初夢からして、見えない放射能と闘うことになる自分(たち)を予知した夢だったという見方も出来るかも知れない。