アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

春の午後、自転車で買い出しに行き、人類史的事件としての大震災・大津波・原発破綻のtrinityについて考えた

未だにガソリンは品薄で、車が頼りの地方の生活は困難になりつつある。私の家から最寄りの駅まで18km位はあるし、街までは6kmはある。自分で云うのもなんだが、これは本当の田舎だ。いざというときのために、ガソリン(25L)は温存するしかないので、自転車で移動することにする。家内が気まぐれで買った”シボレー”の18段変速の自転車、これはデフレのせいか、中国製のためか、3万円以下で買えることを私は知っている。物置は暮れの大掃除のゴミでいっぱいだ。そのゴミ袋の山の下から引っ張り出してみたが、前輪はぺちゃんこで、ところどころ蜘蛛の巣が張っている。空気入れも見付かったので、空気を入れ、雑巾をかける。自転車は必ず盗まれるもので、カギ(チェーン式)が無ければ乗れない。これも偶然段ボール箱の中に発見することが出来たので、小さいリュックを背負って出発した。春の午後でも、少し肌寒く感じ、最近手に入れたネック・ゲイターを使ってみた。
K's電気では、ラジオ、懐中電灯、電池は売り切れで、入荷の見込みは立っておりません、という張り紙が。ガソリンスタンドも休業中。セブン・イレブンでカードの支払い、家賃の支払い、子供への送金等。松本精肉店で、揚げ物(メンチ、コロッケ、ナスのはさみ揚げ、ピーマンのはさみ揚げ)。西洋屋(だったか)で、ミックス・ハムかつサンド、あんパン、クリームパン。名物の饅頭屋で、饅頭2個、おはぎ2個。饅頭屋では、主婦が大人買いをしていて、お店で一番大きい箱を指定し、詰められるだけ詰めてけろということだった。私はいつも子供買い。タイヨーでリンゴ、ジャガイモ、タマネギ、ピー味噌、カレー用豚肉、こくまろカレー(辛口)、冷凍ホタテ、猫のカリカリえさ、等。タイヨーでは、既に品薄感はあまりなく、何故か納豆が品切れだった。
帰りの坂道の登りはきついので、自転車を降りて押しながら行くと、主婦がこともなげに、自転車を降りないでスイスイと漕いで行く。私も自転車生活に慣れれば、あの主婦のような強い足腰が得られるに違いない。
書き忘れたが、セブン・イレブンで、週刊ポスト週刊現代も買った。両方とも震災特集。17日に都内で週刊朝日、フライデー、週刊新潮、それぞれの震災特集号も買った。これらを読むことがあるかどうか分からないが、ともかく買っておく。今、日本人は、バベルの塔の崩壊に匹敵する人類史的事件に立ち会っているのだ。そのことが自覚できなければ、文明の転換という崇高な使命を遂行することは到底出来ないだろう。