アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

福島第一原発再臨界(のおそれ)で、関東地方から待避し、家族でお伊勢参りする。「新原発の撤回、中電に要望へ 伊勢市長 2011年3月17日」

福島第一原発最臨界の恐れで14日深夜に自宅を出てから17日まで、関東地方から一時待避していたが、今朝方自宅に帰った。実は家族を連れて15日は伊勢神宮まで足を伸ばし、日本人がこの難事に際して道を過たず、新しい文明への賢明な選択を行うよう祈った。16日は那智の滝まで行って祈る。17日は東名高速・中井パーキングエリアまで戻り、ニュースを見ながら、様子を見ていたが、実際問題として、お金もないし、仕事もあるので、夕方に練馬の子供のアパートに帰り、妻子をそこに残して、今朝方(18日)稲敷市の自宅に帰る。昨日(17日)の時点で、常磐高速、外環、圏央道のすべてが開通していたことも理由のひとつだった。
すべて車での移動だったが、14日真夜中に稲敷市の自宅を車で出て、高速が閉鎖中だったため、一般道で練馬のアパートまで走って妻子と合流。そのまま15日の朝三時過ぎに練馬を出て、東名高速を下る。15日未明の海老名パーキングエリアでは、ガソリン給油待ちの列が先頭が見えないくらい長く、給油は断念したが、足柄PAでは数台しかいなかったので、20リットルの制限付きだったが、残りと合わせて満タンに出来た。三重県和歌山県では、ガソリン不足はなく、食料品の不足もなく、全く普通の生活が送られていた。東日本太平洋側は大変だが、西日本の助けで復興することになるのだろう。特に、伊勢に向かう途中、初めて見る名古屋・四日市の名阪工業地帯の迫力は圧倒的で、娘はサイバーだサイバーだと云って興奮していた。いくつもある巨大な橋梁を渡り、日本離れしたどこまでも直線の片側三連の高速から、朝日を浴び、ガスに煙る広大な港湾と工場、不思議な形の建屋、立ち並ぶクレーンを遠望していると、日本経済の原動力というものの実体が感じられたように思った。
17日夕方、東名高速を降りてみると、東京ではガソリンスタンドの行列待ちが何キロ(そういう印象)も続いていて、ヤンキー風に云えば、かなりクレージーなことになっていた。18日帰宅途上、夜明け前の六号線沿線でも、既にガソリン給油待ちの列が開店前から長く出来ていて驚いた。まだ二週間はガソリン不足が続くという報道もあるので、残りの25リットルほどは緊急用に温存しておいて、しばらくは、片道26kmの通勤距離を自転車で通うことにする。
伊勢参りから帰って、以下に貼り付ける伊勢市長の声明が出たことを知る。弥次喜多の映画(真夜中の弥次喜多?、クドカンの脚本)を観て、わたしも日本人として一生に一度はお伊勢参りしたいものだと漠然と思っていたので、今回関西まで逃げることにしたとき、どこに行くべきか、真っ先に思いついたのが、伊勢神宮だったというお粗末。しかし、祈る気持ちは本気だった。

___以下貼り付け___

原発の撤回、中電に要望へ 伊勢市
asahi.com 2011年3月17日

 伊勢市鈴木健一市長は16日、記者会見を開き、浜岡原子力発電所静岡県御前崎市)の稼働停止と、新たな原発建設の撤回を求める要望書を近く中部電力に提出することを明らかにした。

 鈴木市長は、東京電力福島第一原発で爆発事故が相次ぎ、危機管理の不備による住民への不安が増大していると指摘。「安全性の根拠がすべて崩れた。市民の生命を守る立場として非常に強い危機感を感じている」と話した。

 中部電力は以前、南伊勢町に芦浜原発を立地する計画を持っていた。2月には、2030年までに新たな原発を建設する方針を表明したばかりだった。鈴木市長は「地域住民の生命の安全と自然環境の保護について見直すべきだ」として、新規立地の撤回を求めた。

___貼り付け終わり___