アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

パウロ「ローマの信徒への手紙」(新共同訳)よりメモ(8.1-8.17)

幸徳秋水は遺作「基督抹殺論」で、基督否定の論拠のひとつとして、基督教のシンボル十字架は男性の陰茎を表しているという説を持ち出している。歴史を貫く性をめぐる不穏な動き。性・肉否定の大煽動者、パウロの説教(8.1-8.17)をメモしておかなければ。

しかし、長いので、その一部だけにしておきます。

  ☆

5
肉に従って歩む者は、
肉に属することを考え、
霊に従って歩む者は、
霊に属することを考えます。

6
肉の思いは死であり、
霊の思いは命と平和であります。

7
なぜなら、
肉の思いに従う者は、
藭に敵対しており、
藭の律法に従っていないからです。
従い得ないのです。

8
肉の支配下にある者は、
藭に喜ばれるはずがありません。

9
藭の霊があなたがたの内に宿っているかぎり、
あなたがたは、
肉ではなく霊の支配下にいます。

10
キリストの霊を持たない者は、
キリストに属していません。
キリストがあなたがたの内におられるならば、
身体は罪によって死んでいても、
“霊”は義によって命となっています。

11
もし、
エスを死者の中から復活させた方の霊が、
あなたがたの内に宿っているなら、
キリストを死者の中から復活させた方は、
あなたがたの内に宿っているその霊によって、
あなたがたの死ぬはずの体を生かしてくださるでしょう。

12
それで、
兄弟たち、
わたしたちには一つの義務がありますが、
それは、
肉に従って生きなければならないという、
肉に対する義務ではありません。

13
肉に従って生きるならば、
あなたがたは死にます。
しかし、
霊によって体の仕業を絶つならば、
あなたがたは生きます。

14
藭の霊によって導かれる者は皆、
藭の子なのです。

15
あなたがたは、
人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、
藭の子とする霊を受けたのです。

  ☆

神秘学的な深読みができそうな言葉でもあります。
シュタイナーはどのように解釈を与えているのか、興味深いですね。