人間が真実だと思うものから出発して論理の筋道をたどり、同じように確固たる別の原則とそれが矛盾することを明らかにする。こうしてソクラテスは話し相手におのれの無知を知らしめる。いや、さらに進んで、彼は自身も無知であると明言し、講義などはしません。
実際にソクラテスは無知であったといえるので、と言うのも、彼は哲学を持ったり学問を確立したりすることがなかったからです。そのことを彼は自覚していた。学問をもつことは彼の目的とはならなかったのです。
ヘーゲル「哲学史講義」第二章 B ソクラテスの哲学 1.ソクラテスの方法(長谷川宏訳)
エンゲルス、マルクスに浮気していて、こちらがおろそかになってしまった。プラトンを読むと、ヘーゲルがまとめる上述のソクラテスの方法がその通りだと思います。アリストテレスとは対照的な態度です。リハビリ的メモ。