アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

夢の断片

ともかく、自分の内的な身体が眠りを必要としている。長い時間眠らないと、これで良いという気にならない。身体的な疲労感とは異なる、物理的には見えない要求なのだが、それに従うことはある意味で神聖な義務かも知れない。そこで、今朝方も、途切れ途切れの夢を見ていた。夢の中で、夢から醒める。桜が咲いているのだが、既に盛りを過ぎている、夜だ。桜は散り際になると、花が変容し、ピンク色の綿飴のようなものになって、ぽっかりと宙に浮かぶ。桜の小さな花々が寄り集まって、夜目にはピンクの綿飴に見えるのかも知れないが、夢の中では、それは自然の摂理に適うことであって、私はなんら痛痒を感じ得ないのであった。