アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

包帯デモのためのスケッチ その1

個人の衝動に神宿る
何を思いつこうと
何をしようと
個人の自由だ
個人の自由を行使したい

何が正しく
何がそうでないのか
人に指図を受けない
私の考え
私の感覚
私の衝動を
いちいち批評しないでくれ

上下関係の自己組織化?

ミイラ取りがミイラになる
古い映画の台詞のような
古い場面の再現ドラマなど
見たくもないさ

個人の衝動を潰すな
何が正しく
何がそうでないのか
それがわからないから動くのだ

いつからか
おまえが判断を押しつけるようになったのは

個人の衝動に神宿る
個人が動くとき
私はその勇気をたたえる

どんなにみすぼらしく
どんなにかっこわるく
どんなに可笑しくっても
「私はあなたをきらいにならない」

戦略なんて信じない
私は兵士ではないから
将軍は前世紀
退場した

肉体の存在

それ以上の存在があるか
それ以上の宇宙があるか
それ以上の命があるか

肉体が叫ぶとき
それ以上の声があるか

それを否定する神はいない
どの神にも
人間の肉体の叫びを
否定する理由がない

肉体こそ
神殿そのものだから

われわれの神殿から
正午のサイレンが鳴り響く。

どこまでも
時間をさかのぼる
土星紀の地球で

あたたかい海水を
吸い込んだり
吐き出したりしながら
見ていた
夢を

私はふと思い出すことがある

耳のない時代の
音楽の夢。