アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

日本人が民族として新しい位相に入ったということ

個人の人生でも、恵まれてすくすく成長する時期もあれば、低迷や受難としか考えられないときもある。しかし、恵まれたときよりも、むしろ、困難な時期に人知れず努力することで、その人の人間としての成長が進む。民族も同じことだと思う、今までの日本人は、恵まれ過ぎていた。大東亜戦争を闘い、戦後の復興を担ってきた私の父母の世代にすべてを負って、自分たちはその成果ばかりを享受してきたとも言える。しかし、そのような遺産も食い尽くし、これからは、われわれが、かつての父母のように、受難に立ち向かい、克服し、新しい時代を切り開くときなのだ。女子高生の原発反対パレード(名古屋)を知って、つくづくそう思い、自分も及ばずながらがんばらねばと思った。