アームチェア人智学日記 改

或る奴隷博士の告白

30キロ圏外で1日100ミリシーベルトの被曝線量の予測も 枝野官房長官

以下の記事が産経ニュースに出た。しかし、その予測によれば、それがどこで、いつ起きるのかが、明らかにされていないし、他の大手新聞のネット記事にはこの会見内容自体が出ていない。これは大変な事態で、その対象地域の住民はすぐに避難しなければならない。一日100ミリシーベルト(=毎時4ミリシーベルト)では、原子炉付近の作業領域と変わらない被曝量だ。


______以下貼り付け開始(2011.3.23 17:36 産経ニュース)___
放射能漏れ】
30キロ圏外で1日100ミリシーベルトの被曝線量の予測も 枝野官房長官      
 枝野幸男官房長官は23日午後の記者会見で、気象観測情報などを基に原子力施設から出た放射性物質がもたらす周辺への影響を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)によると、東京電力福島第1原子力発電所から30キロ圏外の一部でも1日あたり100ミリシーベルトの被曝線量になるケースが出たことを明らかにした。
________以上貼り付け終了_________

上の記事は、本日午後5時36分付けである。恐怖を感じつつともかく夕飯を作って食べてから、再度ネットをチェックすると、同じ産経ニュースが、下の記事に更新され、トップ記事が差し替わっていた(午後7時20分)。

______以下貼り付け開始(2011.3.23 19:20 産経ニュース)___
放射能漏れ】
米専門家「チェルノブイリに比べ、はるかに小さい問題」
2011.3.23 19:20
 チェルノブイリ原発事故や東海村臨界事故で被爆者治療に携わった米国のロバート・ゲール医師が23日、首相官邸福山哲郎官房副長官と会談した。
 ゲール氏は会談後、記者団に東京電力福島第1原発の事故について「チェルノブイリに比べ、はるかに小さい問題だ。何らかの健康上の問題があっても、はるかに小さいものだろう」と語った。
 ゲール氏は「CTスキャンを1回受ける方が(出荷制限された)ホウレンソウを食べるよりはるかに危険だ」とも指摘した。
________以上貼り付け終了_________

この記事の素早い更新(重大な放射線量の予測の報道からアメリカ人医師による楽観論へ)は明らかに意図的なものだろう。
一方で、日経と読売が、ルース駐日米国大使の避難施設慰問(本日23日午後・石巻)の提灯持ち報道をしている。
又、CNNのネットニュース(22日)によれば、在日米軍(太平洋司令部とワシントン政府)は日本最大の米軍駐屯地である横須賀基地の軍人とその家族を全員強制的に緊急退去させることを考慮中だという。米軍は常時放射能レヴェルを測定している。既に月曜の時点で、軍艦はすべて基地を離れていると言う。
日本のマスメディアは、3号炉のプルトニウムの件もそうだが、深刻な問題(たとえ可能性の段階であっても)は意図的に隠蔽していると思われる。明らかに政府の「安心政策」の協力者でしかなく、信頼の出来る情報源としては機能していない。政府(東電?)とマスメディアが一体化して、正しい情報に基づく国民の自主的な判断・行動を妨げる方向に働いている。本来、小沢民主党の方向性としては御用記者クラブ制度は解体されるはずであった。こういうときになって、国民がそのツケを払わされるとは、返す返すも口惜しく、それが文字通り命取りにならないことを願うばかりだ。